にわじい介護施設を選ぶポイントは何かな?



大切なのは「費用」と「場所」だよ!
介護施設を選ぶポイントは「費用」と「場所」
介護施設を選ぶときに、いちばん大切なのは「費用」と「場所」です。
なぜなら、このふたつは自分でコントロールできる要素だからです。
✅費用:手持ちの資金や親の年金から、支払いの上限をある程度決められる
✅場所:自分や家族が通える範囲の中から選べる
もちろん、ほかにも大切なポイントはたくさんあります。
たとえば、施設の運営形態、介護サービスの内容、看取りの有無、医療体制など。
ただ、これらを一度に考えようとすると、本人の健康状態や家族の希望も重なって、だんだん頭の中が混乱してきます。
そして最終的に「結局どこがいいの?」という状態に陥りがちです。
そこで、まず意識してほしいのは次の2点。
🚩費用(予算)を把握すること
🚩自分が通える範囲で探すこと
この2つを先に決めておくと、選択肢が自然にしぼられ、迷いがぐっと少なくなります。
細かい条件やサービス内容は、そのあとでじっくり比べていけば大丈夫です。
なお、入所する方の介護度や認知症の有無、ご家族の考え方によっても状況はそれぞれ異なります。
ここでお話しする内容は、あくまでひとつの考え方として参考にしていただければ幸いです。
ご自身の環境にあわせて読み取っていただければと思います。
費用の考え方(ムリのない支払いを)
介護施設を選ぶとき、「お金の話」は避けて通れません。
だからこそ、ムリのない支払い計画を立てておくことが、安心して介護を続けるいちばんのポイントです。
月にどれくらいかかるの?
施設の種類や地域によって差はありますが、一般的には月25万円前後が目安です。
たとえば、ある施設ではこんな内訳でした。
| 費目 | 金額の目安 |
| 家賃 | 約9万円 |
| 管理費 | 約6万円 |
| 食費 | 約7万円 |
| 介護サービスの自己負担 | 約2万円 |
| その他(おむつ・医療費など) | 約2万円 |
合計で26万円ほどになります。
これに+2〜3万円くらいの余裕を見ておくと安心です。
実際に入ってみると、「思っていたより細かい出費がかかるな~」という感じです。
入居一時金がある施設もある
施設によっては、入るときに「入居一時金」が必要な場合があります。
金額は0円のところもあれば、300万円以上かかる施設もあります。
たとえば300万円の一時金を払い、60か月(5年)で使う契約だとすると、計算は次のとおりです。
300万円 ÷ 60か月 = 月5万円
つまり、「一時金がある施設」は、月に+5万円を支払うのと同じイメージになります。
もし3年(36か月)で退去した場合、
使われたのは 5万円 × 36か月 = 180万円。
残りの120万円は返ってくる計算です。
契約のときは、必ず次の点を確認しておきましょう。
🧡返金のルール(短期間で退去した場合どうなるか)
🧡「返金は日割り?月割り?」などの計算方法
🧡一時金0円プランとの総支払い額のちがい
施設によっては「入居一時金+月額利用料プラン」と「月額のみプラン」を設定している場合があります。
一般的には、一時金ありのほうが月額が少し安くなるため、長期入居するほどお得になるケースもあります。
高額な入居一時金にびっくりする気持ち、よく分かります。
そんな時こそ、いったん冷静になって「月あたりに直して考える」のがおすすめです。
新しい見方をすると、意外に納得できることもあります。
見落としがちな追加費用
介護施設は、月額料金だけでなく、小さな出費が積み重なることがあります。
たとえば、こんなものです。
✅おむつや日用品(ドラッグストアや通販での購入がおすすめ)
✅病院の受診費・薬代
✅理美容(カットや整髪など)
✅外出・イベント費
✅洗たく代(ドライクリーニングは高め)
こうした費用が月1〜2万円ほどかかることもあります。
少しゆとりをもった予算を組んでおくことが大切です。
3年間を目安に考えると安心
施設に入る期間は人それぞれですが、最初の計画としては3年間分の資金を目安に考えておくとよいでしょう。
たとえば、
月27万円 × 36か月 = 972万円。
この金額を「年金+貯金」でまかなえるかをチェックします。
💡 家族で話し合うときは、「毎月どれくらいなら続けられるか?」を基準にすると話がまとまりやすいです。
まとめ:お金の見通しが安心をつくる
介護施設の費用は、「思ったより高い」と感じることが多いです。
でも、あらかじめ月額+少しの余裕を見て計画を立てれば、あとで焦ることはありません。
お金の見通しが立つと、
「この施設なら続けられそう」と思える安心感が生まれます。
お金の話はなかなか言い出しにくいものですが、目安の金額がわかるだけで、方向性がハッキリすることもあります。
やはり、お金は大事ですね。
介護を長く続けるための“支え”だと思って、前向きに考えていきましょう。
場所の考え方(近いほうがぜったいラク)
家から近い施設は、それだけで大きなメリットがあります。
たとえば、車で15分以内なら——
🧡会いたいときにすぐ行ける
🧡体調が悪いときもすぐかけつけられる
🧡職員さんとも気軽に話せる
🧡日用品の補充や事務手続きも柔軟に対応できる
※入所後にも書類のやり取りや支払い確認など、意外と「ちょっと行く用事」が多いものです。
反対に、1時間以上かかる施設だと、天気や仕事の都合で行けない日が増えてしまいます。
介護は“続けること”が大切。
だからこそ、家族がムリなく通える距離を選ぶことが、長く続けられるいちばんのコツです。
見学のときにチェックしたいポイント
見学は必ず行きましょう。
ホームページやパンフレットでは分からない、「生の情報」を得ることができます。
🔹外回りのチェックポイント
✅最寄り駅からの道順(坂道はないか?)
✅建物の入口まわりに段差や坂はないか?
✅雨の日でも濡れずに入れるか?
✅駐車場のスペースや出入りのしやすさ
✅近くに騒音や工事現場がないか?
🔹建物の中のチェックポイント
✅感染症対策がしっかりされているか
✅清潔感があるか、ニオイは気にならないか
✅廊下や共有スペースに物が雑多に置かれていないか
✅職員さんの対応が明るく、自然な笑顔か
✅玄関や廊下に段差がないか(スロープの設置状況)
✅車いすでゆったり通れる幅があるか
✅居室にトイレ・洗面台があるか
✅食事は居室階でとれる? それとも1階食堂まで移動?
💡 毎日ではなくても、月に何回か行くことを考えると、「通いやすさ」や「見やすい動線」はとても大切です。
ハードよりもソフトをチェック
有料老人ホームは、建築基準法で定められた「有料老人ホーム」という用途に分類されています。
そのため、建物の構造や防災などのハード面は、法的に安全性が確保されていると考えてよいでしょう。
一方で、施設ごとに差が出やすいのは、運営や職員の対応など“ソフト面”です。
見学時には、建物そのものよりも——
🤔「ここで働く人たちが、入居者をどんなふうに見ているか?」
🤔「職員同士の声かけが丁寧か?」
そんな“空気感”を感じ取ることをおすすめします。
まとめ:「通える距離」と「続けられる費用」
介護施設を選ぶときは、費用と場所を先に決めることが、いちばんのポイントです。
この2つが決まると、候補が自然にしぼれます。
あとは、サービス内容や現地の雰囲気を比べて、最終候補を絞っていきましょう。
実際に介護施設を探して感じたこと
父の介護施設を探し始めたとき、最初に悩んだのは「何を基準に選べばいいの?」ということでした。
介護施設の検索サイトを開くと、びっくりするほど多くの検索条件が並んでいます。
でも、その中のどれが自分や父にとって本当に必要な条件なのか、最初はまったく分かりませんでした。
検索サイトを見ているだけではラチがあかない。
そう感じて、実際に施設を見学し、職員の方に聞いてみることにしました。
「施設を選ぶ基準は何ですか?」
すると返ってきた答えは、どこでも同じでした。
「費用と場所です。」
いくつかの施設を見学しても、やはり同じ回答が返ってきました。
費用や場所は、たしかに家族にとって身近で分かりやすい基準です。
そのため、最初の判断軸として「費用と場所」を重視するのは、自然なことだと感じました。
今回の施設選びでは、合計で10件の介護施設を見学しました。
その中から最終的に選んだのは、私の自宅から車で15分ほどの距離にある施設です。
気軽に行ける距離なので、日用品の補充や、施設からの急な連絡にもムリなく対応できます。
費用については、
父の「自分の貯金を使っていい」という言葉もあり、
年金とあわせてムリのない範囲で支払える施設を選びました。
選んだのは、「入居一時金+月額利用料(約22万円)」のプランです。
支払いの見通しが立ったことで、私も気持ちがずいぶんラクになりました。
父には、できるだけ元気に、そして穏やかに過ごしてほしいと思っています。
介護施設とのお付き合いは、きっと長い時間をかけて続く関係になるでしょう。
だからこそ、費用も場所もムリのない範囲で選ぶことが大切だと、今回あらためて感じました。
まとめ|通える距離と続けられる費用がいちばんの安心
介護施設を選ぶときは、情報が多くて迷うことが多いですよね。
でも、いくつもの施設を見て感じたのは、
「通える距離」と「続けられる費用」、
この2つを大切にすることが、いちばんの安心につながるということです。
距離が近いと、会いに行く回数が増えます。
顔を見て話せるだけで、入居している本人も家族も安心できます。
そして、ムリのない支払い計画があれば、
「この先どうしよう」という不安を減らすことができます。
介護は短距離ではなく、長い時間をかけて向き合うもの。
だからこそ、無理をせず続けられる環境を選ぶことが何より大事だと感じました。
💬 最後に
介護施設を選ぶことは、家族にとって大きな決断です。
でも、その判断に“正解”はありません。
大切なのは、「これなら家族みんなが安心できる」と思える選択をすること。
その気持ちがあれば、どんな道を選んでもきっと後悔しないはずです。
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